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エンジョイおかずゼリー

「エンジョイおかずゼリー」
新しいおかずテイストのカップゼリー
~見た目もおいしく~

エンジョイおかずゼリー

森永乳業株式会社 栄養科学研究所
クリニカル食品開発部 マネージャー
古谷篤

伸び続けるゼリー食市場

近年、嚥下困難者・嚥下訓練者用として、また栄養補給用として使用されるゼリー・ムース食の市場は拡大を続け、2009年には130億円市場へと成長しています。その中でも、個食用として利用しやすいカップタイプが約50%を占め、毎年15%の伸びを示しています。
クリニコ(森永乳業)からはこれまでゼリー食として、森永乳業のアセプティック充填技術を用いておいしさと栄養補給の両方を兼ね備えたテトラブリック紙容器入りの「エンジョイゼリー」(220g:プレーン、柚子、抹茶、小豆、珈琲、苺、チョコレート、葡萄、バナナ、桜餅味)、及び70gカップで必要な栄養素が摂れる「エンジョイカップゼリー」(ヨーグルト味、苺味、マンゴー味、チョコレート味、キャラメル味、小豆味)の計16品を発売し、数多くの方にご使用いただいております。

新カップゼリーの開発

ゼリー食、特にカップタイプゼリーの増え続ける需要、お客様のニーズの多様性にお応えするために、クリニコでは新製品「エンジョイおかずゼリー」を開発いたしました。従来のゼリーはフルーツやお菓子、珈琲風味等の甘い製品が多く、おやつやデザートとして多く利用されてきました。しかし、この「エンジョイおかずゼリー」は甘さを抑え、デザートよりは「おかず」というコンセプトで開発を行い、まずどのような場面で必要とされているのかいろいろ想定してみました。甘いものが苦手な方に?、食欲のないときの食事に?忙しいときの朝食代わり?また、これらに合うのはどんな風味?主に対象となるご高齢の方の好みは?すき焼き風味、和風だし風味、その他洋風、中華味・・・、それこそ20~30種類もの風味のゼリーを作り、担当者で味見を繰り返し、実際に何ヶ所ものご施設様で試食をお願いし、その中から選ばれたのが今回の肉じゃが風味、麻婆豆腐風味、西京みそ風味3品でした。これらの風味のソースが豆腐風味のベースとぴったり合い、とてもおいしく仕上がっております。
食事は見た目も大事です。見た目のおいしさ=食欲アップにつながると考え、栄養ゼリーで今までになかったプリンのような2層のゼリーを目指しました。(実は開発メンバーの一人が2層ゼリーを提案して来たときには、ずいぶん突飛なアイディアで、本当に出来るか半信半疑でした。)方法は内緒ですが、大変な苦労の末、きれいな2層ゼリーとすることができました。
食事の代わりですから、栄養にも十分配慮しました。なるべく少ない量で多くのエネルギー、栄養素が摂れるようにしました。ただし、あまり濃度を濃くすると風味や食感が悪くなるため、そのバランスに非常にこだわり、苦労しました。結果、エネルギー量は1個(110g)当たり130kcalで、たんぱく質は日本人に馴染みのある大豆たんぱくを使用し4.9g/1個摂ることができます。脂質としては流動食に使用している脂肪酸バランスのよい植物油を使用しており3.6g/1個、糖質は甘さを抑え19.5g/1個摂ることができ、エネルギーバランスにも配慮しています。(たんぱく質:脂質:糖質=15:25:60)。また、ビタミンは1個当たり食事摂取基準の約1/6を配合しています。
このような製品を作るために、約2年間、私を含め開発担当者も大変苦労しましたがアンケート調査にご協力いただいたご施設様のおかげで市場のニーズを反映した「甘くないゼリー」を製品化することができました。

これからの介護食としてのゼリー食

高齢化社会と言われて久しいですが2010年の国勢調査では75歳以上の方が約1400万人(総人口の11%)になりました。今後も在宅介護が増え、カップゼリーのように保存ができ、食べきりサイズで介助のしやすい食事が益々必要とされてくると思います。このような食事を提供する私たちとしましては、よりおいしくバラエティーに富み、飽きがこず、かつフタを開け易くするなど介護する方にとっても使い易い製品を目指し日々開発、改良を重ねていきます。
さらにおいしく食べていただくためにパンフレットには簡単なアレンジレシピを載せています。QOL向上のためにゼリー食を含めた介護食のバラエティーを増やし、おいしく食べていただけるような提案をどんどん行っていきたいと思っております。


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