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レナジーbit

  • 開発当時のものです。
  • レナジーbit

    栄養補助飲料「レナジーbit」
    患者様にとって最適な組成を求めて

    森永乳業株式会社 栄養科学研究所
    栄養機能研究部 部長

はじめに

昨今、病院や施設ではNSTや栄養ケアマネジメントなど「個別の栄養管理」の取り組みが積極的に展開されています。
「個別の栄養管理」においては、身体所見や生化学検査値などから患者さんの病態や栄養状態を評価・判定し、その患者さんに適した栄養改善を図ることになります。その際、流動食をはじめとする医療食製品の「使い分け」も重要な要素になっています。
私ども森永乳業およびクリニコとしてもこのような医療現場の実情やお客様からの切実なご要望・ご期待に対して、医療食の「リーディングカンパニー」との誇りを持って流動食などの研究開発に日々取り組んでおります。
これまで当社ではヘパス、ヘパスII 、DIMSといった特長ある製品をご用意し、医療現場における「個別の栄養管理」や「患者さんの状態に応じた製品の使い分け」を提案して参りました。そしてこのたび新たに「レナジーbit」という流動食を製品ラインナップに加えることになりました。
そこで今回はレナジーbitの開発エピソードを少し紹介したいと思います。

開発の背景 ~低たんぱく食事療法~

食事療法の一つに、低たんぱく食事療法があります。低たんぱく食事療法では、たんぱく質の他にも、ナトリウム、カリウム、リンの摂取量を控えることが勧められます。そのため、普段の食事内容を工夫してこれらの栄養素を摂りすぎないように気をつけることになりますが、あまり意識しすぎると逆に食事全体の摂取量が低下し、エネルギーや他の栄養素の摂取不足につながる可能性もあります。低たんぱく食事療法において、十分なエネルギーを摂取することは栄養状態の維持にとても大切です。特に、より厳しいたんぱく制限を受けている方では利用できる食品も限られてくるため、バラエティに富んだ食事を摂ることが難しくなるばかりか、十分なエネルギーや必要な栄養素を確保することにも支障が出てきます。そして何より日々の献立を考えるのも大変な負担となります。
低たんぱく食事療法に伴うこのような困難に対して、患者さんは日々格闘しながら食事療法を実践しています。そこで、我々としても低たんぱく食事療法の難しさを少しでも解消し、おいしくバランスの取れた食事のお手伝いができないか、という思いを持って今回の流動食開発に臨みました。

理想的な組成を追求

レナジーbitはたんぱく質、ナトリウム、カリウム、リンの摂取量を控えたい方のための流動食です。先程述べたようにたんぱく質摂取量を厳しく制限すると、エネルギーや特定の栄養素が不足しがちになります。そのような場合にレナジーbitを食事に加えていただくことで、不足しがちなエネルギー・栄養素を補給できます。
レナジーbitの開発にあたっては、まず教科書や学術論文、さらには関連学会などから最新の知見を収集することからはじめましたが、それだけでなく実際に患者さんと接している医師・栄養士の先生方とも意見交換をさせていただきながら、患者さんにとって最適な組成を目指しました。
一方、理想的な組成を追及した結果、当社従来製品にはない特殊な組成となりました。開発部門の担当者には、技術的に困難なことをお願いしたところもありますが、粘り強い試行錯誤のお陰で目的とする製品に仕上げることができました。

もうひとつのこだわり ~風味~

また、レナジーbitでは「患者さんに受け入れられる風味」にもこだわりました。「おいしい食事のお手伝いをしたい」という当初の思いを考えた場合、栄養組成だけを追求しても不十分です。この点はご指導いただいた先生方から「君たちが美味しいと思ってもダメだ。患者さんが美味しいと思える製品を作らないと、折角考え抜いた組成でも意味がない」と何度もご指摘いただきました。患者さんの立場に立ったそのお言葉はとても印象深く残っています。
そこで我々は先生方のお取り計らいのもと、患者さんへのアンケートを実施することとしました。実際に患者さんと話をさせていただくと年齢や性別、食習慣などによって味の好みは様々でしたが、その中から毎日無理なく継続できる風味として「コーヒー風味」「乳酸菌飲料風味」の2種類を厳選し、最終製品の風味として採用致しました。

最後に

2010年7月に発売したレナジーbitについては、お陰さまで全国各地より栄養組成や風味に対してご好評を頂いています。今回、このような形でレナジーbit開発時のエピソードを振り返りましたが、改めて医療現場の先生方や患者さんの「声」に耳を傾けることの大切さを学んだ気がしています。
今後も私どもは研究開発者として「現場の声」を励みに基礎研究や臨床研究の成果を1つずつ積み上げ、「個別の栄養管理」や「患者さんの状態に応じた製品の使い分け」を皆様にご提案できる製品を開発して参りたいと考えています。

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