vol.2 食べられるお口になっていますか?

監修 白石愛先生
白石愛先生
(歯科衛生士)熊本リハビリテーション病院
歯科・口腔外科
コーディネーター 吉村芳弘先生
(医師)熊本リハビリテーション病院
サルコペニア・低栄養研究センター センター長

1.おいしく食べられる準備はできていますか?

食事をおいしくいただくためには、お料理だけでなく、食べるわたしたちが覚えておきたいポイントがいくつかあります。「美味しく」、そして「安全」に食べることができるように、ご家族でチェックしてみてください。

1.おいしく食べられる準備はできていますか?
    • お口の中はきれいですか?
    • のどの調子はいいですか?
    • お口を動かす準備はいいですか?
  • 義歯をお持ちの方はちゃんとはめていますか?

毎食後、きちんと歯磨きをする習慣があると、次に食べる時のお口はいつもきれいな状態を保つことができます。また、舌には味覚をつかさどるセンサーも多くあります。舌にも優しくブラシを当ててあげましょう。そして、のどはクリアですか?食事前に痰が絡んでいる時は、咳払いなどをしてすっきりしてから食事をはじめましょう。

2.なぜ、食事前にお口を整えなければならないのでしょうか?

2.なぜ、食事前にお口を整えなければならないのでしょうか?

食事前にお口の中をきれいにしておくと、薄味を感じやすくなると言われています。
何より美味しく味わうことができそうですよね。また、誤嚥性肺炎の予防にも繋がります。そして、のどをクリアにしておくことは誤嚥や窒息の予防にも繋がります。呼吸を整えて、むせやすいと思う方は、食事前に、口腔体操を行うこともおすすめです。しっかり口や首、肩まわりなどを動かして、食べる筋肉をほぐしておきましょう。

3.まわりの環境も大事です。

3.まわりの環境も大事です。

テレビを見ながらの食事は、本当はあまりおすすめしません。食事に集中して味わいながら食べてみませんか。眼で彩りを、香りで豊かさを、ひと口で歯ざわりや食感を楽しみながら食べる事は、お腹を満たすだけではなく、脳にもいい刺激を与えてくれます。正しい姿勢で少しだけお行儀よく味わうと、普段の食事もより美味しく感じるかもしれません。

コメンテーター 岡田晋吾先生
岡田晋吾先生
(医師)医療法人社団守一会
北美原クリニック

おかえりなさい。在宅医からのエール

食事を食べる一番初めの入り口は口ですね。みなさんも歯の状態が悪かったり、口内炎ができた時に食事の摂取が進まなかったり、味を美味しく感じなかったりした経験があるはずです。入院中や病気の治療に伴って瘦せてしまい、義歯が合わなくなっていませんか?うまく噛めないことで食事が摂れなくなってしまいます。

おかえりなさい。在宅医からのエール

お家に帰って来て歯医者さんに行ったり、連れて行くのも大変と思われる方もおられるかも知れませんが、今は熱心な歯医者さん、歯科衛生士さんたちがご自宅に来てくれるようになっています。義歯の調整はもちろん、口腔内の衛生状態を保つ方法なども指導してくれます。飲みこみが悪い場合には簡単な検査をしてもらうことが可能なこともあります。

歯科スタッフに頼みたいことがあれば訪問医、訪問看護師、ケアマネに遠慮なく相談するといいでしょう。体力を回復、維持するための食事を美味しく摂取するためにお口の健康を考えていきましょう。