vol.6 自宅で簡単、パワーアップレシピ

監修 嶋津さゆり先生
嶋津さゆり先生
(管理栄養士)熊本リハビリテーション病院
サルコペニア・低栄養研究センター
コーディネーター 吉村芳弘先生
(医師)熊本リハビリテーション病院
サルコペニア・低栄養研究センター センター長

退院後のお食事のポイント

ご自宅に戻られてから、どのようなお食事がいいのか迷われていませんか? 入院中や退院時に「飲み込みやすいお食事」の説明を受けられた方も多いと思います。自宅での取り組みと注意点をまとめました。

  • ①飲み込みやすい食事の注意点

    • 自分が飲み込むときの状態を知ることが大切です。
    • 自分にとって食べやすい食事を知っていますか?
    • 義歯は合っていますか?
    • とろみをつけてくださいと言われた方、つけていますか?
    • 水分はしっかりとれていますか?
  • ①飲み込みやすい食事の注意点

  • ②やわらかい食事のつくり方のポイントと注意点

    • 食材選び、調理方法、調理器具の選択がポイントです。バーミックス(ハンドミキサー)やバイタプレップ(ミキサー)など、最近は便利な器具が色々あります。
    • 旬の野菜だけでなく、冷凍野菜や半調理品をうまく活用してください。
  • 注意

    • やわらかく調理すると水分が多くなりがちで、栄養価が下がってしまうことがあります。
    • 食事の工夫として、プロテイン粉末やオイルを上手に使って栄養価をアップしましょう。
  • プロテイン粉末

  • いちごのふわっと パワームース

  • コメンテーター 岡田晋吾先生
    岡田晋吾先生
    (医師)医療法人社団守一会
    北美原クリニック

    おかえりなさい。在宅医からのエール

    退院の時に摂食・嚥下(飲み込み)機能に問題があると言われた方もおられると思います。嚥下機能は年齢や病気によって影響を受けます。機能に応じた食事を摂らないと誤嚥して肺炎を起こしたり、窒息することもあります。そのために嚥下機能に合わせた食事の指導を受けられたことと思います。

    でも家に帰るといろいろ戸惑うこともあるでしょう。そのような場合にはケアマネージャーや訪問看護師など在宅スタッフに相談してください。必要に応じて訪問栄養士が指導してくれます。調理が負担になる場合には嶋津さんが上手に使っているように補助食品を利用することもできます。

    森永乳業クリニコのホームページでもいろいろな補助食品やレシピの紹介が載っていますので参考にされると良いでしょう。栄養をうまく摂ってリハビリが進むと、またもとの食事を摂ることができるようになる方もおられます。食事やリハビリで困ったら遠慮なく、在宅スタッフに相談しましょう。