とろみ食とは?とろみ調整食品の使い方のコツや注意点を紹介

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    飲み込む力が弱い人でも安心して食べられる「とろみ食」。
    本記事ではとろみ食とはどのようなものか、また、とろみ調整食品の使い方のコツや注意点をご紹介していきます。

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とろみ食とは

とろみ食とは、食材に「とろみ調整食品」を加えて、飲み込みやすいように工夫された食事のことです。
食材にとろみをつけることで、お茶や水でむせてしまう方でも飲み込むタイミングを調節しやすくなります。
また、さらさらした液体と比べて、飲み込むタイミングがとりやすいため、誤って食材が気管に入ってしまうリスクも軽減できると言われており、正しい飲み込みを手助けする食事として提供されています。

とろみ食の種類

とろみ食のなかには、下記のように薄いものから濃いものまでさまざまなものが含まれています。それぞれのとろみ食の特長についても見ていきましょう。

薄いとろみ

薄いとろみとは、飲み込む際に大きな力を必要とせず、コップを傾けると落ちるのが少し遅いと感じ、コップからの移し替えは簡単なとろみ具合です。
細いストローでも十分に 吸うことができます。
スプーンを傾けるとスッと流れ落ちる状態を指します。

中間のとろみ

中間のとろみとは、明らかにとろみがついていることが分かる飲み物と感じられる程の濃度で作られたものです。
スプーンを傾けると、とろとろと流れ落ちるような状態を指します。

コップから飲むこともできますが、細いストローで吸うには力が必要なため,ストローで 飲む場合には太いものを用意しなければなりません。

濃いとろみ

濃いとろみのついたとろみ食とは、とろみがついていることがしっかりと感じられる程の濃度で作られたものです。
コップを傾けてもすぐに縁までは落ちてくることはなく、スプーンを傾けてもドロッとしているため流れ落ちにくく、ストローで吸い上げるのは難しいと言えるでしょう。

とろみを付ける方法

とろみを付ける方法

とろみ調整食品を使う方法

とろみ調整食品を使えば、時間が経過してもとろみの濃度が保たれます。
加熱する必要がないので、料理が完成した後からとろみをつけることもできます。
料理自体の味付けが変わることもないため、とろみを付けることが初めての方でも違和感なく使用できるでしょう。

とろみ調整食品の使い方と注意点

とろみ調整食品を使用する際には適量を使うようにしましょう。
とろみが薄いからと量を増やしてしまうと、とろみが思っている以上に強くなることがあるため、製品ごとの指示通りに使用することが大切です。
また、ダマができないように注意して使う必要もあります。
ダマができてしまうと、喉を詰まらせる原因になりかねませんので、ダマはなぜできてしまうのか、どのようにすれば良いのかについても把握しておくようにしましょう。

とろみ調整食品がダマになってしまうのはなぜ?

ダマができてしまう原因のひとつとして、仕上がりが薄かった場合に後からとろみ調整食品を追加したり、少量ずつ入れたりすることが挙げられます。
また、「とろみのつき具合を確認しながら少しずついれてゆっくりかき混ぜる」という方も多いのですが、それもダマになってしまう原因となります。
かき混ぜる際には、決まった量を一気に入れて、すぐに底からしっかり混ぜるようにしましょう。

混ぜ方によってダマができてしまうこともあります。
溶かす際には「ぐるぐると円状に混ぜない」という点にも注意が必要です。
ぐるぐると混ぜてしまうと中心部にとろみ調整食品のダマができやすくなり、喉を詰まらせる原因になる恐れがあります。
「ぐるぐる」ではなく、縦の方向に往復させながら混ぜることでダマができにくくなります。
混ぜる時に、スプーンではなく小さめの泡立て器を使用するのもおすすめです。

とろみつけにより水分摂取量が減ってしまうことがある?

とろみつけにより水分摂取量が減ってしまうことがある?


とろみをつけることで水分摂取量が少なくなってしまうことがあります。
たとえば飲み物にとろみをつけると、本来ならサラサラとした喉越しの水やお茶などがトロトロしてしまい、喉越しに違和感が出ることから「おいしくない…」と感じることも少なくありません。
その結果、水分摂取を拒むようになる方もいらっしゃいます。

とろみつけを行うことで水分摂取量が減少してしまうことのないよう、とろみの強さが適切なものであるかを確認しながら、とろみつけを行うようにしましょう。

また、水分を摂取する際の姿勢や飲み方もチェックし、飲みにくい様子が見られた場合には医師に相談するようにしましょう。
ストローやスプーンを用いて飲むことで、水分摂取が進むこともあるため、一度これらの方法を試してみるのもいいかもしれません。

とろみ調整食品とゲル化剤の違い

とろみ調整食品とゲル化剤はどちらも物性調整食品ですが、2つの違いとは一体どのようなものなのでしょうか?

まず、とろみ調整食品は液体に「とろみ」をつけるものです。そうすることで液体がゆっくりと喉を通り、飲み込みやすくなります。
一方、ゲル化剤はゼリー・ムースなどの塊を作る(固形化する)ことによって、食品や液体を飲み込みやすくするものです。
2つは同じように思えますが、「固形化する・しない」という明確な違いがあります。
ゲル化剤は少量でも食品や液体を固形化させるのに対して、とろみ調整食品はいくら量を加えても固形化することがありません。

あくまでも「とろみ」がつくものであり、固形物にはならないのです。

どちらも介護現場に無くてはならないものですが、使用法や用途は異なるもの。
一人ひとりに合わせて使い分ける必要があります。

                     

おわりに

本記事ではとろみ食とはどのようなものか、また、とろみ調整食品の使い方や注意点をご紹介しました。
とろみ調整食品を用いてとろみ食を作ることで、上手く飲み込みができない人でもより安心して食事を楽しむことができると良いですね。

監修:クリニコ認定栄養ケア・ステーション